オンラインで注目されるチームビルディング。実現の為に必要な10の行動
「チームビルディング」という言葉はあるけど、「グループビルディング」とは言わないのは一体なぜでしょう?
確かに「チームビルディング」はよく耳にしますが、「グループビルディング」って聞いたことないですよね?
皆さんは、「チーム」と「グループ」の違いがわかりますか?
「チームワーク・協働・共創」のために重要な要素の一つが、「チームづくり=チームビルディング」です。
今回は皆さんと一緒に「チームビルディング」について考えていきましょう。
「新たに組織ができてから徐々にそれが機能していく過程は、大きく4つのステップに分けられる」と言われています。
(出典:心理学者 ブルース.W.タックマンによるタックマンモデル)
チームビルディングのステップ
① 形成期 (Forming)
新しい組織がスタートした直後、メンバー同士は様子見、探り合いの状態。
それぞれのメンバーのベクトルは、まだ別々の方向を向いています。
② 混乱期 (Storming)
組織が動き始めると、メンバーそれぞれの価値観や考え方の違いが原因で、意見の対立が起こりやすくなります。
一人ひとりのベクトルはお互いに向けられます。
③ 統一期 (Norming)
ここまでくるとお互いの価値観や考え方への理解も深まり、チームのビジョン・目標・ゴールやその達成に向けた各メンバーの役割分担も共有されてくるので、
組織はかなりまとまってきます。各メンバーのベクトルは共通の目標やゴールに向き始めます。
④ 機能期 (Performing)
チームとして結束力・一体感ができ、機能している最終段階です。
この段階に到達すると、メンバー一人ひとりの行動やメンバー同士のサポートにより、着実にチームとしての成果が現れます。
一人ひとりのベクトルではなく、まさにワンチームとしてワンベクトルになります。
このチームビルディング(組織形成)のステップの中で、組織のパフォーマンスレベル(成果)は、
「③統一期」 「④機能期」 になって加速度的に上昇します。
組織形成の過程で機能するようになった組織のことを 「チーム」 と呼び、
まだ十分に機能していない状態 「①形成期」 「②混乱期」 の組織は 「グループ」 と呼ばれます。
つまり人が集まれば必ず「グループ(烏合の衆)」はできますが、その組織が機能するようになって初めて「チーム」となる訳です。
冒頭で皆さんに問いかけた「チームビルディング」という言葉はあるのに、
「グループビルディング」という言葉を聞かない理由」はこういうことだったのです・・・。
でも、チームビルディングの理論だけ学んでも、実際の現場では役に立ちませんよね。
そこで、「グループをきちんと機能するチームに変えていくために求められる行動」をチェックリストにしてみましたので、
今あなたが所属している組織のチームビルディング度をチェックしてみてください。
チームビルディングのために必要な10の行動
□ ビジョン・目標・ゴール・ルールが組織内で共有されている
□ リーダーからの業務指示が明確でわかりやすい
□ お互いに相手のことをよく知っている (強み・価値観・考え方・やる気・趣味など)
□ メンバー一人ひとりの役割や担当業務がはっきりしている
□ リーダーがメンバーを信じて仕事を任せ、細かい指示はしない (権限委譲)
□ お互いに相手のやる気を引き出そうとしている (成果をほめる)
□ お互いに信頼しあい、助け合っている (困っていることがないか声をかける)
□ お互いに密なコミュニケーションをとっている (頻繁に会話している・たまに雑談もしている)
□ お互いに遠慮せずに意見を言える雰囲気がある (自分と異なる考えや価値観を否定せずに共感しあう)
□ メンバー一人ひとりが指示待ち(受け身)ではなく、自律的に考え、主体的に行動している
さて、いくつチェックがつけられましたか?
この10の行動は、テレワーク環境下でより一層大切な要素になってきています。
ここまでで、チームビルディングにより組織を機能させていくことの重要性をおわかりいただけましたでしょうか?
皆さんの組織でも、これまで以上に「チームワーク・協働・共創」のための「チームビルディング」を意識して、
パフォーマンスをもっともっと高めていっていただけることを期待しています!