「リカレント教育」と「生涯学習」ってなに?
自分に必要な学び直しの方法を具体的に知りたい!
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
教育やキャリアの分野で耳にする「リカレント教育」や「生涯学習」という2つの言葉。
両者の違いが分かりにくいと感じている方も少なくないでしょう。
そこで本記事では、リカレント教育と生涯学習の違いを徹底解説!
社会人が知っておくべき活用ポイントも紹介していきます。
- リカレント教育 は社会人のキャリアアップやスキル習得に直結する学び直しの仕組み
- 生涯学習 は人生を豊かにする趣味・教養・地域活動なども含む幅広い学び
- 両者の違いは「目的」と「対象領域」にあり、リカレント教育は職業重視、生涯学習は人生全般を重視
- 現代社会では どちらか一方ではなく、両方をバランスよく取り入れることが重要
- 政府の補助金や給付金、大学や専門学校、eラーニングサービスを活用すれば学びやすい環境が整う
- 学び直しは単なる流行ではなく、人生100年時代を生き抜くための「自己投資」

株式会社ライフシフト 代表取締役社長COO。学生時代より企業研修業に携わり、大学卒業後、フライシュマン・ヒラード・ジャパンに新卒入社。 社内コミュニケーション、企業研修、人事制度、理念浸透のプロジェクトに従事。
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同社時代の上司である徳岡とともにライフシフト社を創業。 ベトナムでのスタートアップや起業を経験し、現在はライフシフト社COO。 プライベートでは二児の母。早稲田大学社会科学部卒業。
それでは早速見ていきましょう。
リカレント教育とは?

リカレント教育とは、社会人がキャリアの途中で学び直しを行い、再び仕事に活かすことを目的とした教育システムです。
人生100年時代といわれる現代では、一度身につけたスキルだけでは時代の変化に対応できません。
デジタル技術の進歩や働き方の多様化により、社会人にとって「継続的に学び続けること」が欠かせなくなっています。
その解決策の一つとして注目されているのがリカレント教育です。
定義
リカレント教育の定義は、社会人が一定の期間働いた後に、必要に応じて再び学び直し、その学びを仕事に活かすことを繰り返す教育のあり方です。
英語の「Recurrent(繰り返す)」に由来し「働く→学ぶ→働く」のサイクルを意識している点が最大の特徴といえます。
これは単なるスキルアップや趣味の学習とは異なり、社会や経済の変化に対応するために制度的に整えられた学び方です。
特にデジタル技術やAIの発展が加速する現代において、社会人が新しい知識を習得し続けることは不可欠であり、そのための仕組みとして注目されています。
特徴
リカレント教育には以下のような特徴があります。
- 主に社会人を対象とする
- キャリアアップ・職業スキルに直結
- 多様な学びの場がある
- 国や企業の支援制度がある
- 時代の変化に対応するための学び
それぞれ詳しく見ていきましょう。
主に社会人を対象とする
社会人を主な対象とする学生時代に学んだ知識やスキルをアップデートすることを目的としており、特にビジネスパーソンが中心となります。
キャリアアップ・職業スキルに直結
学ぶ内容は、実務やキャリアに直結する分野が中心です。
たとえば、ITスキル・プログラミング、AIやデータ分析、語学力、マネジメント、会計・経営学などが人気分野です。
単なる知識習得ではなく、今の仕事や転職活動にすぐ活かせるスキルを磨ける点が大きなメリットです。
多様な学びの場がある
リカレント教育は、ライフスタイルに合わせた多様な学習手段が用意されている点も特徴です。
大学や大学院の社会人向け講座、専門学校、MBAなどのビジネススクール、またUdemyやCourseraのようなオンライン学習プラットフォームまで選択肢は幅広く、通学・オンライン・短期集中型など自由に選べます。
国や企業の支援制度がある
学習のハードルを下げるために、国や企業による制度的支援も整っています。
たとえば厚生労働省の「教育訓練給付金」制度を利用すれば、受講料の一部が国から補助されます。また企業によっては社員向けのリスキリング研修や、学習費用の一部負担制度を設けているケースも増えています。
こうした支援策により、金銭的・時間的な負担を軽減しながら学べます
時代の変化に対応するための学び
リカレント教育の背景には、急速な社会変化や技術革新があります。
AIやDXの普及により、従来のスキルだけではキャリアを維持するのが難しくなっています。
そのため、学び直しを通じて新しいスキルを獲得し、変化に適応できる柔軟な人材であることが求められます。
つまりリカレント教育は、個人の成長だけでなく、社会全体の競争力を高めるためにも不可欠な取り組みなのです。
生涯学習とは?

人生100年時代といわれる現代では、学びは学生時代だけのものではなく、社会に出てからも続いていきます。
その代表的な考え方が「生涯学習」です。
生涯学習とは、子どもから高齢者まで年齢や立場を問わず、人生を通じて多様な形で学び続けることを指します。
仕事に役立つスキルを習得するだけでなく、趣味や教養、地域活動やボランティアなど、自己実現や生活の充実を目的とした幅広い学びを含む点が特徴です。
リカレント教育が「キャリアや職業に直結する学び直し」を強調しているのに対し、生涯学習はより柔軟で、人生全体を豊かにする学びのスタイルといえます。
定義
生涯学習とは、年齢や立場に関係なく人生を通じて学び続ける活動を指します。
文部科学省の定義では「個人が自己の充実や能力開発を目的として、生涯にわたり行う学習活動」とされており、単なる職業訓練に留まらず、趣味・教養・文化活動も含まれます。
生涯学習の特徴は、学びの目的や内容が非常に幅広い点にあります。
仕事に直結するスキルを磨く場合もあれば、趣味や地域活動、ボランティア、芸術など自己実現や生活の充実を目指した学習も含まれます。
つまり、生涯学習は「生きることそのものを豊かにする学び」と言えるのです。
特徴
生涯学習には以下のような特徴があります。
- 主に年齢や立場を問わない
- 自己実現や生活の充実に直結
- 多様な学びの場がある
- 社会参加や地域活動にもつながる
- 自由度が高く自分のペースで続けられる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
主に年齢や立場を問わない
生涯学習は、子どもから高齢者まで年齢や立場を問わず誰でも対象となります。
仕事や家庭の有無に関係なく、自分の興味や目的に応じて学ぶことができます。
地域の公民館講座やオンライン講座、カルチャーセンターなど、学ぶ場も多様で、生活スタイルに合わせて柔軟に学習を進められる点が特徴です。
自己実現や生活の充実に直結
学びの目的は、キャリアだけでなく趣味や教養、自己実現、生活の充実にあります。
例えば、趣味の語学や音楽、歴史の学習、スポーツや地域活動など、生活の幅を広げる学びを通して心身の充実や生きがいを感じることができます。
仕事に直結しない分、自由度の高い学習が可能です。
多様な学びの場がある
生涯学習は、地域やオンラインなど多彩な学びの場が提供されています。
公民館や生涯学習センター、カルチャーセンターでは低価格で気軽に学べる講座があり、オンラインではYouTubeやUdemy、通信講座を利用して自宅で学習することもできます。
学習の形式や時間帯も柔軟で、誰でも自分に合った方法で取り組めるのが特徴です。
社会参加や地域活動にもつながる
生涯学習は、個人の成長だけでなく地域社会とのつながりを生む機会も豊富です。
ボランティア活動や地域サークル、文化・芸術活動に参加することで、学びを通じて社会貢献やコミュニティ形成にもつながります。
学びが社会との接点を広げる手段になる点も大きな特徴です。
自由度が高く自分のペースで続けられる
生涯学習は、学ぶ内容もペースも自分で選べる自由度の高い学びです。
キャリアや資格取得を目指す必要はなく、自分の関心や興味に応じて学習内容を選べます。
時間や費用も自分のライフスタイルに合わせて調整できるため、長期間にわたって無理なく継続できる学習形態です。
リカレント教育と生涯学習の違い

「リカレント教育」と「生涯学習」は、いずれも大人になってからの学びを表す言葉ですが、その目的や位置づけには明確な違いがあります。
リカレント教育は、主に社会人を対象にキャリアアップや職業スキルの向上を目的とする“学び直し”の仕組みを指すのに対し、生涯学習は年齢や職業を問わず、人生を通じて趣味・教養・地域活動など幅広い学びを続ける考え方です。
両者の違いを理解することで、自分に合った学びのスタイルを見つけやすくなり、将来のキャリア形成や人生の充実につなげることができます。
社会人にとってリカレント教育と生涯学習はどちらが大事?

結論から言えば、社会人にとってはリカレント教育と生涯学習の両方が大切です。
ただし、それぞれの役割は異なります。
リカレント教育は、社会人が直面するキャリア課題や時代の変化に対応するために欠かせません。
デジタルスキルの習得や資格取得、専門分野の学び直しは、転職や昇進、キャリアチェンジに直結します。
特にAIやDXが進む現代においては、リカレント教育は“生き残るための学び”といえるでしょう。
一方、生涯学習は、キャリアだけでなく人生全体を豊かにします。
趣味や教養、地域活動などを通じて自己実現を目指すことで、心の充実や人間関係の広がりにつながります。
長い人生を健やかに生きるうえで、生涯学習は“人生を楽しむための学び”といえます。
つまり社会人にとっては「リカレント教育で仕事力を磨き、生涯学習で人生の質を高める」という両輪の考え方がベストです。
どちらか一方を選ぶのではなく、目的に応じてバランスよく取り入れることが求められます。
リカレント教育・生涯学習を支援する制度・サービス

社会人が学び直しや新しいスキルの習得を実現するには、個人の努力だけでなく、制度やサービスの活用が欠かせません。
例えば以下のようなものがあります。
- 政府の「リスキリング支援補助金」や教育訓練給付金
- 大学や専門学校の社会人向けプログラム
- 生涯学習センターやeラーニングサイト
近年は政府による補助金や給付金、大学・専門学校の社会人向けプログラム、自治体の生涯学習センター、さらにはオンラインのeラーニングサービスまで、選択肢は多様化しています。
これらをうまく活用することで、費用や時間の負担を減らしながら、効率的に学びを続けることができます。
政府の「リスキリング支援補助金」や教育訓練給付金
社会人の学び直しを後押しする代表的な制度が、政府による支援です。
特に注目されているのが「リスキリング支援補助金」や「教育訓練給付金」です。
教育訓練給付金は、厚生労働省が実施している制度で、対象となる講座を受講すると受講料の20〜70%が給付されます。
専門資格の取得やITスキルの習得に活用でき、費用面の負担を大きく軽減できる点が魅力です。
大学や専門学校の社会人向けプログラム
近年、多くの大学や専門学校では、社会人向けに夜間や休日に受講できるプログラムを設けています。
MBAやデータサイエンス、医療・福祉分野など、専門性を高める講座が充実しており、キャリアアップを目指す社会人に最適です。
オンライン授業を取り入れる学校も増えているため、仕事と学びを両立しやすいのも大きなメリットです。
生涯学習センターやeラーニングサイト
趣味や教養を中心に学びたい人には、生涯学習センターやオンライン学習サイトの活用がおすすめです。
自治体が運営する生涯学習センターでは、語学・アート・健康づくりなど多彩な講座がリーズナブルな料金で受けられます。
また、eラーニングサイトでは、隙間時間に動画や教材で学べるため、無理なく継続できるのが強みです。
こうしたサービスを活用することで、日常生活の中に「学び」を自然に取り入れることができます。
リカレント教育と生涯学習の違いを理解してキャリアと人生を充実させよう!

いかがでしたか?
リカレント教育と生涯学習の違いを徹底解説するとともに、社会人に必要な学び直し術などを紹介してきました。
本記事のポイントをまとめると以下のとおりです。
- リカレント教育 は社会人のキャリアアップやスキル習得に直結する学び直しの仕組み
- 生涯学習 は人生を豊かにする趣味・教養・地域活動なども含む幅広い学び
- 両者の違いは「目的」と「対象領域」にあり、リカレント教育は職業重視、生涯学習は人生全般を重視
- 現代社会では どちらか一方ではなく、両方をバランスよく取り入れることが重要
- 政府の補助金や給付金、大学や専門学校、eラーニングサービスを活用すれば学びやすい環境が整う
- 学び直しは単なる流行ではなく、人生100年時代を生き抜くための「自己投資」
人生100年時代を迎えた今こそ、学び直しを一時的なものと考えるのではなく、継続的な投資として取り入れることが、キャリアにも人生にもプラスに働くでしょう。
