50代からでも学び直しは意味がある?
50代にはどんなスキル資格が必要?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
近年は目まぐるしく変化する社会に対応するために、社会人になってから新しいスキルや知識の習得を考える人も増えてきました。
しかし、すでに50代以降の人の中は、「今から学び直しをしても意味があるのか?」と考えている人も多いでしょう。
実は、50代以降の学び直しには、40代以下にはないメリットがあります。
当記事では、50代から学び直しが効果的な理由や、50代以降特有の学び直しのメリットについて解説します。
おすすめの学習領域や資格についても紹介しているので、50代から新たな挑戦を考えている方はぜひご覧ください。
- 50代からの学び直しは目標設定や課題の洗い出しの面で40代以下よりも有利
- 50代以降に学び直しを行うことで、定年後の人生に備えられる
- 人気の学習領域はITスキルやコミュニケーションスキルに関連するスキルや資格など

株式会社ライフシフト 代表取締役社長COO。学生時代より企業研修業に携わり、大学卒業後、フライシュマン・ヒラード・ジャパンに新卒入社。 社内コミュニケーション、企業研修、人事制度、理念浸透のプロジェクトに従事。
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同社時代の上司である徳岡とともにライフシフト社を創業。 ベトナムでのスタートアップや起業を経験し、現在はライフシフト社COO。 プライベートでは二児の母。早稲田大学社会科学部卒業。
50代の社会人は学び直しに最適

近年は技術の進歩や社会構造の変化が著しく、社会人になってからも新たな知識やスキルを学び直す必要性が高くなっています。
一般的に、勉強は若いうちに行った方が活用できる機会も多く、効率が良いとされています。
しかし、最近は50代以降の社会人が学び直しを行うことも少なくありません。
50代は定年を見据えたライフプランを現実的に考えられる年代です。
そのため、自分に本当に必要な学びを選び取り、目的意識を持って学び直しに取り組むことができます。
また、今までの社会人経験や培ってきたスキルなどから、学習内容の実戦での活かし方をイメージしやすいのもメリットです。
50代からの学び直しが効果的な理由

50代からの学び直しが効果的な理由は以下の通りです。
- 定年を視野に目標設定できる
- 自身の課題が明確になっている
- 社会人経験が長く学習効率が高い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
定年を視野に目標設定できる
50代からの学び直しが効果的な理由として、まずは定年を視野に目標設定できることが挙げられます。
定年が近いこともあり、50代は40代以下よりもキャリアの到達点を予想しやすいです。
定年までに必要になる知識やスキルは絞られるため、より具体的な目標を設定して学習を始められます。
また、定年後に再雇用や新しい分野への挑戦を考えている場合、定年を期限やマイルストーンとした学習計画を立てられるため、具体的な目標設定がしやすいです。
以上のように、50代からの学び直しは、目標設定のしやすさという点で40代以下よりも有利に動くことができます。
自身の課題が明確になっている
50代からの学び直しが効果的な理由の一つとして、自身の課題が明確になっている点が挙げられます。
20~30代では経験のない業務も多いため、潜在的な課題に気づかないことも少なくありません。
結果として、本当に必要な学習領域を選べないことも多いです。
一方で、50代はこれまでの職務経験や人生経験から、自身の短所を客観的に把握できます。
そのため、学習領域を選ぶ際にも、自分に不足しているスキルを的確に選択することが可能です。
また、自身の長所も明確に理解しているため、長所を伸ばす形で学び直しを行う場合でも、適切な学習領域を選択できる傾向にあります。
社会人経験が長く学習効率が高い
社会人経験が長く学習効率が高いことも、50代からの学び直しが効果的な理由の1つです。
50代は頭の回転の速さのような「流動性知能」が低下しつつあるのに対し、今まで習得した知識やスキル、経験を活かした「結晶性知能」が高い傾向にあります。
そのため、瞬発的な思考が必要な実務などでは40代以下に劣ることが多いですが、勉強のように時間をかけて思考できるものにおいては、経験を活かして効率を高められる可能性が高いです。
特に基礎的な領域を体系的に学ぶ際には、学んだ内容の実戦での活かし方などを今までの経験からイメージできることも多いため、学んだ内容をすぐに活かせる傾向にあります。
50代が学び直しをするメリット

50代から学び直しをすることで、以下のようなメリットがあります。
- 高齢者雇用を見越したスキルアップができる
- キャリアアップにつながる
- セカンドライフが充実する
- 新しい人脈が形成できる
キャリアアップやセカンドライフの充実につながるだけでなく、人脈形成の機会ができることも学び直しのメリットといえるでしょう。
それぞれ詳しく解説します。
高齢者雇用を見越したスキルアップができる
50代から学び直しをすることで、高齢者雇用を見越したスキルアップが可能です。
日本では定年の延長や高齢者雇用が進んでおり、50代からでも働き続ける環境が整ってきています。
しかし、求められるスキルは時代とともに変化しており、特にITリテラシーやマネジメント力など、今まで培ってこなかったスキルが求められることも少なくありません。
50代から学び直しを行い、上記のようなスキルを習得することで、高齢者雇用された後も活躍できる可能性が高くなります。
キャリアアップにつながる
学び直しによって新たな知識や資格を得ることで、50代でもキャリアアップの可能性が広がります。
例えば、専門的な知識を深めれば、プロフェッショナルとしてさらなるステップアップが可能です。
また、新しい分野のスキルや資格を取得すれば、異業種での再雇用を目指すことも可能です。
定年後も働く必要が出てきている近年の日本において、自らの市場価値を高め、選択肢を増やせるのは大きな魅力といえるでしょう。
セカンドライフが充実する
セカンドライフの充実につながることも、50代から学び直しをするメリットです。
定年後に新しい分野に挑戦したい場合、事前に学習を始めることで、セカンドライフを円滑に始められます。
特に定年後の起業などを考えている場合は、今までの仕事で必要なかった知識やスキルが必要になることが多いです。
50代から学び直しを行い、定年後のセカンドライフに備えることで、新たな挑戦を楽しみながら、自分らしい生き方を実現できるでしょう。
新しい人脈が形成できる
50代から学び直しには、新しい人脈が形成できるメリットもあります。
学び直しのために大学や学習塾に通えば、同じ分野を学習したい人と出会うことが可能です。
年齢や職種が全く異なる人と出会うことも多いので、今までにはない価値観に触れるきっかけを生み出すことができます。
また、学び直しの過程で出会った人がビジネス上で重要な人物になることも少なくありません。
特に、起業や独立を考えている場合は仕事の発注先や取引先になる可能性があります。
仕事だけでなく、プライベートの友人になることも少なくないため、友人作りが難しくなる50代にとっては、今後の人生を充実させる点でのメリットが多いといえるでしょう。
50代の学び直しで人気の学習領域

50代の学び直しでは、以下のような学習領域が人気です。
- IT・プログラミングスキル
- 起業に向けたスキルや知識
- 語学に関するスキル
- ファイナンシャルプランニングスキル
- マーケティング関連のスキル
- コミュニケーションスキル
それぞれ詳しく見ていきましょう。
IT・プログラミングスキル
デジタル社会が進展する中で、ITスキルは年齢を問わず必須となっています。
50代でも、基礎的なパソコン操作から始め、プログラミングなどの専門的な分野に進むことが可能です。
また、近年ではデータ分析や業務効率化ツールの活用でもITリテラシーが必要になりつつあります。
そのため、専門的なスキルの習得や資格の取得までは考えていない場合でも、IT関連の学習をすることで、起業や再雇用の際に役立つ可能性が高いです。
起業に向けたスキルや知識
50代からの学び直しでは、起業に向けたスキルや知識も人気です。
50代はある程度の資金を持っていることも多く、仕事をしていく中で人脈のネットワークを形成できていることも多いため、起業をしやすい年代といえます。
経営学や経済学などの知識やスキルを習得し、起業に備える人が多いです。
学び直しが可能な大学ではMBA(経営学修士)取得を想定したプログラムやコースを受講できることも多いため、取得を目指して通学する人も増えています。
また、起業後に適切な資金繰りをするために、簿記の取得や税金関連の知識の習得を目指す人も多いです。
語学に関するスキル
50代からの学び直しでは、語学に関するスキルの習得を目指す人も多いです。
近年は企業のグローバル化も進んでおり、英語をはじめとした語学スキルの需要が高くなっています。
50代からでも語学を習得すれば海外拠点の管理職やアドバイザーといったキャリアが開かれるため、積極的に取り組む人が多いです。
また、語学や海外旅行などでも活用できるため、プライベートの充実にもつなげられます。
人脈形成の面でも日本人以外の仕事仲間や友人をつくる機会を作れるので、幅広い場面で活用できるスキルといえるでしょう。
ファイナンシャルプランニングスキル
ファイナンシャルプランニング(FP)関連のスキルは、老後の資産形成に関心がある人に特に人気の学習領域です。
FP関連のスキルを学ぶことで、投資信託やNISA、iDeCoの仕組みを正確に理解し、適切に活用できるようになります。
また、家計のキャッシュフローを可視化して無駄な支出を削減し、余剰資金を効率よく運用できる能力を身に着けることが可能です。
ビジネスの面でもファイナンシャルプランナーとしてのキャリアが開かれる他、一般企業で予算作成やコスト管理のアドバイザーとして重宝される可能性があります。
学習コストが比較的低く、短期間で学習できる点も人気の理由と言えるでしょう。
コミュニケーションスキル
50代からの学び直しでは、コミュニケーションに関するスキルも人気です。
コーチングやファシリテーションなど、人材育成に関するスキルを体系的に学ぶことで、世代間の価値観のギャップを調整できるようになります。
結果、組織内でのコミュニケーションが円滑になり、組織全体の生産性を向上させることが可能です。
50代は今後のキャリアも管理職や人材育成に関する仕事に就くことも多いため、職種に関係なく人気の高い学習領域となっています。
50代からの挑戦におすすめの資格7選

50代から資格の取得を考えている場合は、以下のようなものがおすすめです。
- ITパスポート・基本情報技術者
- 簿記
- TOEIC・TOEFL
- 行政書士
- 介護福祉士
- 宅地建物取引士
- 管理業務主任者
資格の取得は学習の明確な目標になるため、学び直しのゴールとして設定する人も多いです。
また、専門職の資格を取得すれば、将来のキャリアの幅を広げられます。
それぞれの資格について詳しく見ていきましょう。
ITパスポート・基本情報技術者
ITパスポートは情報セキュリティや経営戦略を網羅した入門資格で、非エンジニアでも独学3ヶ月ほどで合格を目指すことが可能です。
一方、基本情報技術者は「IT人材の登竜門」とも呼ばれる資格で、取得することで開発プロセスやアルゴリズムなどに関する基礎が身に付いている証明になります。
上記の2つの資格は、プログラマーやITエンジニアを目指す人にとっては特に人気の高い資格です。
年齢を問わず自身のスキルをアピールできるため、特に50代からIT関連の職種に挑戦したい人におすすめの資格となっています。
簿記
簿記は経理・会計の基本を学べる資格で、事務系職種への再就職や副業にも有効です。
特に日商簿記3級は初心者にも取り組みやすく、仕事だけでなく家計管理にも役立ちます。
2級を取得すれば企業からの評価も高まり、経理や財務に関連する職種に挑戦したい人の大きな武器になります。
起業や独立を考えている人にとっても重要なスキルの関連する資格なので、ITパスポートや基本情報技術者に並んで人気の高い資格です。
税理士や公認会計士への挑戦の足掛かりにもなるため、士業への道を拡げたい人にもおすすめの資格となっています。
TOEIC・TOEFL
TOEICやTOEFLはビジネスへの英語力を示す指標になるため、語学スキルの学び直しをしている人の目標設定で活用されることが多いです。
特にTOEICは国内企業での評価も高く、採用の基準として設定されることが少なくありません。
資格の有無ではなく点数が指標になるため、複数回受験する場合でも細かい目標設定がしやすく、学習のモチベーション維持に活用しやすいです。
英語を利用した職種や海外での活躍を視野に入れている場合は、高得点を目指して受験してみることをおすすめします。
行政書士
行政書士は許認可申請や契約書作成を扱う国家資格で、法律系独立開業の登竜門として人気です。
難易度の高い資格で、合格には約600時間の学習が必要と言われていますが、60歳以上で合格している人もいるため、50代からでも十分資格取得を目指せます。
近年は人口減少や自己申請の増加により、需要が低下している傾向がありますが、事業承継や外国人雇用の手続きなど別の分野での需要が拡大しており、まだまだ将来性が見込まれる資格です。
まだ、一般企業では行政書士として働くことはできませんが、法務部などへの転職を考えている場合は、行政書士の資格が有利に働きます。
他の法律系資格と組み合わせることでキャリアを拡げることも可能なので、比較的キャリアプランが立てやすい資格といえるでしょう。
宅地建物取引士
宅地建物取引士は、不動産取引に不可欠な国家資格です。
独立も可能な他、業務委託やアルバイトなどの形態で副業として働くことも可能なため、50代からキャリアの幅を広げるために取得を考える人も増えています。
また、宅地建物取引士の資格は自身の不動産投資でも活用が可能で、資産運用に関心がある人にも人気です。
資格試験の難易度は高めですが、取り扱っている教育機関や学習サービスも多いため、比較的取得を目指しやすい資格といえるでしょう。
管理業務主任者
管理業務主任者はマンション管理会社に設置が義務付けられている資格で、主にマンションの共用部分の維持管理や組合運営をサポートなどを行います。
試験はマンション関連の法律や会計、設備に関する基礎知識が中心で、宅地建物取引士と被っている部分も多いです。
業務的にもお互いの資格に相乗効果があり、両方の資格を取得することで、業務範囲が広げられます。
50代から学び直しをして人生を豊かにしよう

50代から学び直しを行うメリットや、おすすめの学習領域などについて解説してきました。
本記事で重要なことをまとめると以下の通りです。
- 50代からの学び直しは目標設定や課題の洗い出しの面で40代以下よりも有利
- 50代以降に学び直しを行うことで、定年後の人生に備えられる
- 人気の学習領域はITスキルやコミュニケーションスキルに関連するスキルや資格など
50代からの学び直しは一見すると遅く見えがちですが、実際には目標設定や課題の洗い出しがしやすく、経験を活かした学習ができるため、学習効率が高いです。
50代から学び直しを行えば、定年後の再雇用や企業など、セカンドキャリアに備えられる他、人脈形成の機会を得ることができます。
基礎的な分野から学んでも効率的な学習が可能なため、資格取得などを目標に、将来に備えた学習を行いましょう。

