定年後のセカンドキャリアについて考えた方が良いって本当?
どうやってキャリア設計すればいいの?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
現代は「人生100年時代」とも呼ばれており、平均寿命に合わせて健康寿命が延びています。
一方で、年金制度を不安視する声も多く、長くなった定年後の生活に金銭的な不安を抱える人も少なくありません。
そこで、定年後も継続して働くために、セカンドキャリアについて考える人が増えています。
当記事では、定年後のセカンドキャリアを考える重要性や、具体的な設計方法などを解説します。
セカンドキャリアの方向性やおすすめの資格などについても紹介しているので、気になる方はぜひご覧ください。
- 定年後のセカンドキャリアは段階的に設定していくことが重要
- 起業や好きなことを仕事にするために行動することもセカンドキャリアの方向性の1つ
- 定年後のキャリアアップにおすすめの資格は「宅地建物取引士」や「FP」など

株式会社ライフシフト 代表取締役社長COO。学生時代より企業研修業に携わり、大学卒業後、フライシュマン・ヒラード・ジャパンに新卒入社。 社内コミュニケーション、企業研修、人事制度、理念浸透のプロジェクトに従事。
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同社時代の上司である徳岡とともにライフシフト社を創業。 ベトナムでのスタートアップや起業を経験し、現在はライフシフト社COO。 プライベートでは二児の母。早稲田大学社会科学部卒業。
定年後のセカンドキャリアが重要な理由

定年後のセカンドキャリアが重要な理由としては、以下のようなものがあります。
- 健康寿命の延伸
- 年金の不確実性
それぞれ詳しく見ていきましょう。
健康寿命の延伸
健康寿命が延びたことで、定年後も心身ともに元気な期間が長くなっています。
結果として、定年後の余暇時間が増えつつあり、時間を持て余すことも少なくありません。
そこで、定年後もライフワークとして働き続ける人が増えています。
働き続けることで定年後の時間を有効に活用できるだけでなく、脳や身体を使う機会も増えるため、健康の維持に役立ちます。
また、人との関わりができることで精神面でもメリットを多く、充実した老後生活が実現可能です。
年金の不確実性
年金の需給が不確実になりつつあることも、定年後のセカンドキャリアが重要な理由です。
近年は年金の支給開始年齢の引き上げや支給額の変動などもあり、年金制度の継続性について懸念する声が多く挙がっています。
結果として、年金制度に頼ることなく、自分自身で老後資金の確保を考える人も少なくありません。
定年後も働き続けることを見越してセカンドキャリア形成をしていけば、安定して収入を得られる仕事に就きやすくなるため、老後の経済的不安を軽減できます。
定年後を見越したセカンドキャリアの設計方法

定年後を見越したセカンドキャリアを設計する際には、以下のようなポイントが重要です。
- 自分のキャリアやスキルを振り返る
- セカンドキャリアにおける目標を設定する
- 目標達成に必要な知識やスキルを洗い出す
- 人脈を広げる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.自分のキャリアやスキルを振り返る
定年後のセカンドキャリアを考える前に、まずは自分のキャリアやスキルを振り返ることが重要です。
今までの社会人としての業務経験の中で評価されてきた成果や、得意分野を可視化することで、今後の選択肢が具体化しやすくなります。
特に、定年後も現職と同じ職種で働き続けることを考えている場合は、自身の経験やスキルが今後も活用できるか客観的に確認しておくことで、セカンドキャリアのために必要な要素が分かりやすくなります。
また、新しい分野への挑戦を考えている場合も、自身のスキル知識を再認識し、挑戦する分野と関連するものや共通点が多いものを探すことで、効率的な学習が可能です。
2.セカンドキャリアにおける目標を設定する
自分のキャリアやスキルを再認識できたら、次にセカンドキャリアにおける目標を設定しましょう。
あらかじめゴールを明確にしておくことで、行動の優先順位が付けやすくなり、セカンドキャリアの設計が円滑になります。
例えば、現職での定年延長や再雇用を目指す場合は、自社に足りていないポジションに必要なスキルや知識を習得することで、目標達成の可能性を高めることが可能です。
また、会社員からフリーランスや起業など、別の働き方を模索したい場合も、あらかじめゴールを設定しておけば、習得すべき能力や行うべき準備が明確になります。
以上のように、あらかじめセカンドキャリアの目標を設定しておくことで、自身の望むセカンドキャリアを達成しやすくなるでしょう。
3.目標達成に必要な知識やスキルを洗い出す
セカンドキャリアの目標設定ができたら、目標達成に必要な知識やスキルを洗い出しましょう。
現時点で目標達成のために不足しているスキルを把握することで、学習や資格取得の優先順位が明確になります。
特に未経験分野への挑戦を考えている場合は、目標達成のためにスキルの習得が必要になることがほとんどです。
また、目標としている職種によっては資格の取得が必須になることも少なくありません。
あらかじめ必要な知識やスキルが分かれば、習得までに必要な期間もある程度見積もることができるため、セカンドキャリアが始まるまでの学習スケジュールを立てやすくなります。
定年後のセカンドキャリアを円滑にスタートさせるためにも、必要な知識やスキルを洗い出しは早めに行っておきましょう。
4.人脈を広げる
定年後のキャリアを有意義にするには、人脈を広げることも重要になります。
特に同じ分野を学習する仲間を見つけられれば、学習のモチベーションが維持しやすくなる他、セカンドキャリアで取引先として良い関係を築けることも多いです。
また、設計したセカンドキャリアに関するメンターがいれば、疑問点や悩みができた時に的確なアドバイスを受けられます。
将来的に深い関係性になる人脈を形成するためは、自分自身が能動的に人と交流しなければいけません。
キャリア研修や必要なスキルを学ぶための学習機関、異業種交流会などで積極的に人と接し、定年前から生産的な関係を作る努力をしていきましょう。
定年後のセカンドキャリアの方向性

定年後のセカンドキャリアの方向性としては、以下のようなものが候補に挙がります。
- 高齢者雇用で仕事を続ける
- 自分の好きなことをする
- 自分の人生におけるミッションに取り組む
- 起業して事業を行う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
再雇用で仕事を続ける
まずは再雇用制度を利用して、現職で仕事を続ける選択肢です。
近年は少子高齢化の影響で労働人口が減少していることもあり、定年後の人材を積極的に採用する企業が増えています。
企業によっては定年後も契約社員や嘱託社員として継続勤務でき、経験を活かせるポジションで無理なく働くことが可能です。
再雇用で仕事を続けたいのであれば、あらかじめ自社に再雇用制度があるか確認し、場合によっては再雇用が可能な企業への転職も視野に入れることをおすすめします。
その上で、再雇用で求められる知識やスキルを確認し、計画的に習得していくことが有効です。
自分の好きなことをする
自分の好きなことをすることも、定年後のセカンドキャリアにおける選択肢になります。
自身の趣味や関心のある分野を仕事にすれば、経済的な安定を実現しつつ老後生活を充実させることが可能です。
仕事に対するモチベーションも保ちやすく、場合によっては収入よりもやりがいを重視した働き方も視野に入るため、無理なく継続して働きやすいのも魅力です。
定年後の働き方の選択肢として、特に魅力的な候補といえるでしょう。
自分の人生におけるミッションに取り組む
社会人経験の中で見出した人生のミッションに取り組むことも、セカンドキャリアにおける目的になる場合があります。
今までの人生の中で生まれた目標に取り組むことで、生きがいを感じつつ老後を過ごすことが可能です。
特に人材育成や社会貢献など、後世につながるような目標を収入を得ながら達成できる環境を整えれば、経済的な余裕を作りつつ精神的な満足感を得られます。
自己実現のために行動することも、セカンドキャリア設計の方向性として有力です。
起業して事業を行う
定年後のセカンドキャリアでは、起業して事業を行うことも選択肢に入ります。
働き方の多様化により、会社員以外の働き方も選ばれやすくなりつつあることもあり、定年後に起業に挑戦する人も少なくありません。
今までの社会経験やスキルを活かした事業だけでなく、好きなことを仕事にするために起業をする人も多く、収入にこだわらずに働く人も増えています。
特に近年はシニア向けの創業支援制度や補助金制度も整ってきており、挑戦しやすい環境が整いつつあります。
自立した働き方を望む方にとって、起業はセカンドキャリアの有力な選択肢であるといえるでしょう。
定年後でもキャリアアップを目指せるおすすめの資格5選

定年後でもキャリアアップを目指せるおすすめの資格は以下の通りです。
- 宅地建物取引士
- FP
- マンション管理士
- 社会保険労務士
- 日商簿記
それぞれの資格について詳しく解説します。
1. 「宅地建物取引士」
宅地建物取引士(宅建士)は不動産取引の専門家として活躍できる国家資格です。
不動産業界では取引時に資格者の説明が必要なため、実務経験がなくても資格を取得すれば需要があります。
試験内容は法律や税制などやや専門的ですが、年齢に関係なく挑戦できるため、定年後に取得する資格として人気です。
独立や副業としても選択しやすく、再就職先としても安定した需要が見込めます。
2. 「FP(ファイナンシャル・プランニング技能士)」
FP(ファイナンシャル・プランニング技能士)は、家計や資産運用、保険、年金などの知識を体系的に学べる資格です。
自身の生活設計に活かせるだけでなく、ファイナンシャルプランナーとしての仕事にもつなげられます。
また、資格の等級が段階的になっており、資格試験をマイルストーン的にして勉強していけるため、無理なくステップアップしていけます。
税金対策や経理に役立つ知識も習得できるため、独立や副業を目指す人にもおすすめです。
3. 「マンション管理士」
マンション管理士は、管理組合の運営や修繕計画などに関する国家資格です。
宅建士と共に不動産で働きたい人におすすめの資格で、取得すれば未経験でも即戦力として活躍できます。
近年は高齢化マンションが増えており、管理体制の強化が課題となっているため、需要が高い資格として注目されています。
宅建士と合わせて取得すれば対応できる業務範囲が広がり、不動産業界で効率良くキャリアアップしていくことが可能です。
4. 「社会保険労務士」
社会保険労務士は、労務管理や年金・保険制度に関する専門知識を活かして企業を支援する国家資格です。
定年後に今までの社会経験を活かしつつ、士業として独立や副業も視野に入れた働き方をしたい方に適しています。
特に人事や総務などの実務経験がある場合、経験を活かしてスムーズに学習を進めることが可能です。
上記の職種について未経験の場合でも、文章作成スキルや法令に関する知識の習得に抵抗がなければ、年齢や職歴に関係なく挑戦できます。
5. 「日商簿記」
日商簿記は、会計や経理の基礎知識を証明できる汎用性の高い資格です。
特に2級以上を取得すれば、企業の経理部門や会計事務所での再就職や独立の道が広がります。
実務未経験からでも挑戦できるうえ、学習教材も豊富で独学しやすいため、定年後のスキルアップに適しています。
また、在宅での業務や副業など、柔軟な働き方につながる点もメリットです。
会計の知識を身につけることで、自身の資産管理にも役立つため、実生活との相乗効果も期待できます。
定年後のキャリアアップに活用できる支援制度

定年後のキャリアアップを目指す際は、以下のような支援制度を活用することも視野に入れましょう。
- 企業のセカンドキャリア支援制度
- キャリアコンサルティング
- 公的職業訓練(ハロートレーニング)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
企業のセカンドキャリア支援制度
企業のセカンドキャリア支援制度では、再就職支援や社内起業、専門教育の提供などを通じて、社員のキャリア移行をサポートしてくれます。
中には独立支援金の支給や、業務委託としての再雇用制度を整備している企業もあり、定年退職後のセカンドキャリアを円滑にできます。
企業在籍中に活用すれば、早期にキャリアの方向性を固めやすくなるため、準備期間を十分に確保することが可能です。
安定した環境で第二のキャリアを築きたい人にとって、有効な支援制度といえるでしょう。
キャリアコンサルティング
キャリアコンサルティングでは、職業経験豊富なキャリアコンサルタントが個人の適性や価値観、希望条件をもとに最適な職業選択をサポートしてくれます。
特に、キャリア形成に必要なスキルの棚卸しや、再就職に向けたアクションプランの策定に活用可能です。
厚生労働省が推進する「キャリア形成サポートセンター」など、無料のサービスも展開されており、費用をかけずにキャリア形成のためのサポートを受けられます。
自分に合った進路を客観的に見つめ直したい人は、積極的に活用するとよいでしょう。
公的職業訓練(ハロートレーニング)
再雇用に向けたスキル習得を目指すなら、ハローワークが実施する公的職業訓練「ハロートレーニング」の活用も視野にいれましょう。
ハロートレーニングは失業者やブランクのある転職希望者を対象にした公的職業訓練ですが、在職者向けのコースも存在し、最大5日程度の短期的な職業訓練を受講できます。
講座内容はITスキルや介護、簿記など多岐にわたり、未経験からでも実践力を養えるカリキュラムが用意されています。
さらに、訓練修了後は就職支援が受けられるため、スムーズな再就職にもつながりやすいです。
定年後のセカンドキャリアを見越して準備を進めよう

定年後のセカンドキャリアの設計方法やおすすめの資格について解説してきました。
当記事で重要なことをまとめると以下の通りです。
- 定年後のセカンドキャリアは段階的に設定していくことが重要
- 起業や好きなことを仕事にするために行動することもセカンドキャリアの方向性の1つ
- 定年後のキャリアアップにおすすめの資格は「宅地建物取引士」や「FP」など
定年後のセカンドキャリアを考える際には、経験やスキルの洗い出しをした上で目標設定を行い、キャリア形成に必要なスキルや資格を明確にすることが重要になります。
再雇用や起業だけでなく、好きなことを仕事にしたり今までの社会人経験の中で見出した人生のミッションに取り組むことも、定年後のセカンドキャリアの方向性としておすすめです。
当記事を参考に、ぜひ定年後のセカンドキャリアについて考えてみてください。

