企業様向け『ライフシフト研修』のご紹介①(CEO・徳岡晃一郎) 【 ライフシフト社主催 】

人生100年時代のキャリア自律を支援する企業向け『ライフシフト研修』をライフシフト社CEOの徳岡とSVPの大隅より2回のシリーズに分けてご紹介いたします。

徳岡晃一郎(ライフシフト社CEO)
1957年、東京生まれ。東京大学教養学部卒、オックスフォード大学経営学修士。 1980年に日産自動車に入社し、同社人事部、欧州日産(アムステルダム)などを経て、1999年よりフライシュマン・ヒラード・ジャパン株式会社にてシニアバイスプレジデント/パートナー。人事、企業変革、社内コミュニケーション、リーダーシップ開発および、レピュテーションマネジメント、グローバルコミュニケーションなどに関するコンサルティングに従事。2006年より多摩大学大学院教授を兼務し、研究科長などを歴任。知識創造理論を基にした「Management by Belief (MBB:思いのマネジメント)」を一橋大学 野中郁次郎 名誉教授、一條和生教授と提唱している。還暦を機に2017年ライフシフト創業し、ライフシフト大学を開校。

Q1.ライフシフト社を創業した経緯・思いを教えてください。

私がちょうど59歳で定年の一年前のときに、リンダ・グラットンの「ライフシフト:100年時代の人生戦略」が出版されたのです。それを読んで私自身、最初「これからは100年も生きるのか~。まだ40年もあるのか」とやや暗い気持ちになったのです(笑)。一方で、ふと周りを見ると元気な高齢者は多いし、単に元気なだけではなく、私の尊敬する一橋大学名誉教授の野中郁次郎先生は80歳を越えているのに現役バリバリです。「そうか、100年時代とは高齢者でも、まだまだ知識創造社会を創る一員でいなくていけないのではないか。若い世代におんぶにだっこではなく、積極的に知を創造し、世のため人のために尽くせるし、ぶらさがりのしけた老人ばかりの日本は見たくはない」と思ったのです。私は20代後半から野中先生に学び知識創造論に基づいた人事戦略などを多摩大大学院で講義したり、コンサルティングをしてきたので、自然と知識創造とキャリア再構築が重なったのです。
そこで、自分の第二の人生づくりと重ね合わせる形で、これからシニアになってくるビジネスパーソンのみなさんが、これまでの実践知を活かし、人生100年を通じて、日本を発展させ続ける一翼を担ってもらい、ライフキャリアともいえるような道を見つけていただけるお手伝いをしようと考えたわけです。
なので、ライフシフト社の研修で伝えたい思いは、単なる老後の生活の安定ということではなく、より積極的に社会に価値を生み出し、できれば日本のイノベーション力をシニアの観点から再構築していく存在になってもらいたいということです。そんな思いでライフシフトの様々なサービスを始めました。

Q2.企業で『ライフシフト研修』を実施して感じることは何ですか。

私はこの3年で1,000名を超える方々とライフシフト研修でご一緒してきましたが、そこで感じるのは2つです。
ひとつはこれまで人生100年なんてまるで考えておらず、定年後のことは何もかんがえていないという方があまりにも多い。そういう方々は定年が65歳、また今後70歳へと延びていく中で、はっきりしたキャリアの道筋も描かずに、ずっと会社任せでいいと思っておられます。でも会社はもっと自分で考えて、挑戦し続けてほしいと思っており、ギャップがあります。もう一つは、薄々これからの自分はどうしたらいいのか、このまま会社に身を任せていてもいいのかと、そこはかとなく考え始めるようにはなったが、どうしたらいいのかわからないという方々もいる。副業をしてみようかと思うが自信がない。学び直しをしてみようと思うが、時間もお金ももったいない。
このような形で、結局何も変わらず50歳まで来てしまっている方々のなんと多いことか。
そこで3つの視点転換が必要だと考えています。ひとつは、仕事のキャリアだけではなく、ライフキャリアの視点で、家族、趣味、社会貢献、学び直しなど、マルチアングルで人生100年という豊富な時間があることを前提に選択肢を考えること。二つ目は、自分の生活費稼ぎではなく、そろそろ社会全体のため、皆のために自分の能力や経験を活かすことを考えること。自分は今まで生かされてきたんだと思えば、今度はシニアが皆を活かす立場になるという矜持ですね。三点目は社内から社外への視点転換です。社内の人脈、社内だけでしか通用しない知ではなく、社外の人とのつながり、社外での自分の知の活用など。特に地方や中小企業では、大企業の知は喉から手が出るほど不足しており、日本全体のデジタル化の遅れなどになって日本経済の足元を揺るがしています。
このような3つの視点転換の重要性に、ライフシフト研修では気づいていただくようにしており、今まであまり考えていなかった60歳以降の自分の立ち位置を再定義していただいています。

Q3.どんな企業が『ライフシフト研修』を実施すると効果的でしょうか。

まず、ライフシフトとは何かをここで述べておきましょう。
ライフシフトとは、単に転職を指すのではありません。ライフシフトとは、人生100年時代においては80代まで現役力を保つ(価値を生み出す力を保つ)ことを目指す生き方へのライフのありようのシフトなのです。
その意味でまずは、そのような高齢者活用に積極的な企業様には、ぜひライフシフト研修を実施されることをお勧めします。高齢社会に積極的に対応しようと65歳までの定年延長、70歳までの再雇用期間の延長、さらには定年廃止など様々な施策が打たれ始めていますが、今後はさらに増えてくると思われます。シニアの能力やモチベーション、そしてキャリア自律の意識は、一人ひとりで相当バラツキがあるだけではなく、悪いことに40代半ばからは沈滞組(私は「年だけ重ね社員」と言っています)が過半数になってくるという調査もあります。ですので、高齢社会対応はモラルハザードとしてぶら下がり社員の激増につながりかねず、生産性の低下、若手社員のモチベーションダウン、企業の魅力度の低下につながりかねないからです。先に述べた3つの視点転換を通じて、より社会化されたシニアとして活躍してもらうことができます。
今、キャリア研修は大きなトレンドとして若年化する傾向にあります。これまでは50代、役職定年時などが主体でしたが、40代での実施が増えてきていますし、今後は20代までさかのぼっていくと思います。なぜかというと、やはり20代からキャリア自律の意識を持って、自分のキャリアは自分で創る。そのためにどんなスキルを磨き、どんなプロを目指すのか、そのキャリアデザインをすることで、自分の「知の文脈」を作りこむ時間を持てるからです。会社任せのキャリアでは自分なりの知の文脈は作れず、自分らしい価値はデザインできません。それでは自ら自己投資をして学び続ける意欲も出ないでしょう。自分の知の文脈を作ってこそ、会社の中で自分らしく貢献できるし、「年だけ重ね社員」にならずにすみます。またシニアになっても転職できる力になって行くわけです。
キャリア自律への意識改革こそ、20代から80代までの現役力をつけるライフシフトの真骨頂なのです。